【体験談】育休は取れなかった。それでも「1ヶ月の有給」で見えた、家族のかたち

家族の時間


「育休じゃなくてもいい。とにかく、家族のそばにいられる時間をつくってほしい」

これが、私が”有給休暇”を取得したあとに強く思ったことです。

どんなかたちでもいいです。迷っているなら、

どうか「そばにいたい」という気持ちを大切にして、ママや赤ちゃんのためにも育休取得へ一歩踏み出してほしい――

実際、生まれたての赤ちゃんと一緒に過ごしたあの”1ヶ月間”は、私の人生を大きく変えました。

今しか取ることが出来ないチャンスですので、どうかそれを逃さないようにして下さい。

この記事では、育休ではなく有給を取得して過ごしたリアル体験談について紹介します。


🖊️この記事で分かること

  • 「育休制度」の基本と注意点
  • 育休を取れなかった私が、有給で1ヶ月休んだ理由
  • 出産・育児のリアルと、実際に休んで得られた気づき
  • 復帰後の職場の関係と、今だから思う反省と学び
  • 「休もうか迷っているパパ」に届けたいメッセージ




「育休を取るか、取らないか」
子どもが生まれるとき、多くのパパが一度は考えるテーマだと思います。


実は私自身、「育休を取りたい」と思いながらも、結局は育休制度を利用することができませんでした。
理由はシンプルで、職場の目を気にしていたから
男性が少ない職場で、育休を申し出ることに大きなハードルを感じていたのです。

でも、妻の妊娠が分かってから、日に日に不安が増していく姿を見て、
「どうしても家族のそばにいたい」という思いが強くなり、結果的に私は有給休暇を使って1ヶ月仕事を休むいう選択をしました。

この記事では、私の実体験談を踏まえた育児のためのリアルな休暇エピソードを紹介していきます。

少しでも、あなたの背中を押せたら嬉しいです。



まずは、育休制度について説明していきます。

  • 育休とはなにか
  • 育休を取得することのメリット、デメリット
  • 男性の取得率
  • 育休を申請するタイミング

など、基本的な部分をみていきましょう。

育休制度とは?

育休制度とは、育児のため一定期間仕事を休むことができる制度です。
男女ともに取得可能で、法律上も会社側に取得を拒否する権限はありません。

育児・介護休業法では、原則として子どもが1歳になるまで(場合によっては最長2歳まで)取得できると定められています。

育休取得のメリット・デメリットとは?

育休を取得するメリットとは、

  • 子どものそばで、成長を見守れる
  • 育児と家事の分担がしやすくなる
  • 育児の大変さを実感することで、家族への理解が深まる
  • 育児休業給付金など、公的なサポートを受けることができる

などが挙げられます。


一方、育休を取得するデメリットや心理的な負担としては、

  • 職場への相談や雰囲気に抵抗を感じることがある
  • 収入が一時的に減る(育児休業給付金は全額ではない)
  • 育休明けの業務復帰に、不安を感じることがある
  • 男性が少ない職場では、周囲との温度差に悩むこともある

などが挙げられます。


つまり、育休を取得すれば”家族に集中できる時間”を得ることができますが、取得の前後にはちょっとした心理的な抵抗があるのです。


では、次に男性の育休取得率について見ていきます。

男性の取得率

男性の育休取得率は、近年増えてきている

育休制度が注目され始めた2022年以降、一気に利用者が増えてきました。

厚生労働省の調査によると、
男性の育休取得率の推移(令和4年度→5年度)は、

令和4年度:約17.1%
令和5年度:約30.1%(調査開始以来、初の30%超え

「制度が整いつつある」だけでなく、「実際に取っている人が増えている」という実感を持てるのは心強いですよね。

このことから、世の中の男性が少しずつ「育休を取得しよう」という気持ちに変わってきていること分かります。

とはいえ、まだ約70%の男性が育休を取得できていないのも現実です。


ポイント
  • 令和5年度の男性の育休取得率は30.1%であり、過去最高の数値となった。
  • 「育休を取得しよう」という男性が少しずつ増えてきている

【出典:厚生労働省「令和5年度雇用均等基本調査」の結果概要




育休を取得した場合に気になるのはお金の問題です。
次に、「育児休業給付金」について説明していきます。

育休を取得した場合、雇用保険に加入している人で一定の条件を満たせば、育児休業給付金が支給されます。

育児休業給付金は、収入サポートとして心強い制度ですが「全額補償」ではありません。
でも、2025年4月から支援拡充が見込まれており、約80%相当の支給が可能となる見解があります。

育児と収入のバランスを考える上では、重要な改善点になってきますね。

Check
  • 育児休業給付金は、開始から180日間は賃金の67%、その後は50%が支給される。
  • 2025年4月からは支援拡充で最大で約80%相当の支給が可能になる見込みである。

【出典:厚生労働省公式



一方、有給休暇を使うと、通常の賃金がそのまま支払われるのが一般的です。
たとえば、月給25万円なら取得日数に関係なく給与は減りません。

「減収ゼロ」を実現できますが、自分の有給を”消費”していることを忘れないようにしましょう。


育休を申請するタイミングとは?

法律上は「育休を始めたい日の原則1ヶ月前までに申し出る」ことになっています。
(出典:厚生労働省「育児・介護休業法」第5条

でも、実際にはもっと早めの行動がおすすめです。


理想のタイミングとしては、
妊娠後期(出産予定日のおよそ2ヶ月前~)には、相談を始めておくこと。


理由としては、

  • 上司や同僚とのスケジュール調整が必要だから
  • 業務の引き継ぎをスムーズに行うため
  • 「急に言われても困る」という反応を防げるから

などがあげられます。


育休申請までのイメージは、


このような感じです。

このフローはあくまで目安ですが、やはり早め早めの行動がカギになるでしょう。


私が休みを取る決断をしたのは、妻の出産が間近に迫った頃でした。

育休のことは頭の片隅にはありましたが、当時はずっと迷っていました。
職場の雰囲気や、誰にも相談できなかったこともあり、育休という選択肢を”現実のもの”として捉えることができなかったのです。

そんな中、家庭内でも日に日に張り詰めるような空気を感じていました。
妻にどれだけ励ましの声をかけても、どこか孤独を背負っているようにも見えたんです。

当時はコロナ禍の真っただ中であったため、立ち会い出産は叶わず、いざ入院となると、妻は病院でひとり不安と戦うことになることも分かっていました。

「パパとして、私ができることは何か」

「何ができるか分からない。でも、そばに居ることで二人を助けることができるのではないか」

「どんなかたちでもいい。家族で過ごす時間が大切だ」

そう確信して、私は”有給を使って家族との時間をつくる”と心に決めたのです。


私の失敗談を通して伝えたいこと

私は、出産予定日が目前に迫ってから慌てて動き出したことで、結局「育休制度を利用する」という選択肢が間に合いませんでした。

しかし、取得できなかったからこそ、これからパパになる皆さんには――

「できるだけ早く相談してみる」ことを強くおすすめしたいです。

休み方は一つではありません。
でも、そばにいられる”時間“は有限ですので、後悔しない選択をしてほしいと思っています。

退院後、妻から興味深い話を聞きました。
入院中に知り合った妊婦さんと、こんな話をしていたそうです。

『私の主人も職場に無理を言って休みを取ったんです。本当に安心しました。』

お互いに言葉には出さずとも、やはりパパが休みを取ってくれるだけでホッとできるようです。

話を聞いて、「パパがそばにいるって、本当に心強いことなんだ」と思いました。



毎日が不安と気力体力との勝負であり、1ヶ月間はあっという間に過ぎていく

いざ休みに入ると、不思議なほど職場のことは頭から消えていました
いえ、正確には考える余裕がありませんでした。

出産を終えたばかりの妻は、もうすでに身も心も限界でした。
傷の痛み、寝不足、慣れない授乳、ホルモンの変化――
笑ってはいるけれど、どこか不安そうな目をしていました。

”のんびり育児”なんて言葉とはかけ離れたもので、
目の前には、泣き止まない小さな命と、それを支える妻がいる。

自分がどう動くで、家族の空気が変わってしまう。
そんな実感を持ちながら、一日一日を過ごしていました。

私にとっては、ここが”育児のスタート”。
でも、妻にとっては”もうとっくに始まっていた育児の「第二ラウンド」”だったのです。

この気づきがあったからこそ、

「”手伝う”のではなく、”一緒に育てる”んだ」

そんな気持ちが大きくなっていきました。

夜泣き、オムツ替え、沐浴、寝不足――
「育児ってこんなにハードなのか」と驚きながらも、
同時に、かけがえのない時間を過ごしていると感じるようにもなりました。

こうして、あっという間に1ヶ月の休みは終えました。
そして、いよいよ職場に復帰――
ただ、久々にスーツを着て、職場に向かう私はどこか落ち着かない気持ちでした。



ポイント
  • 「育休を取った=対等なスタート」ではない
    出産後のママは、心も体も限界まで頑張った状態から育児が始まる。
    一方、パパは”万全の体力と準備”を持ったままスタートラインに立つことが多い。

 ママが圧倒的なハンデを背負っていることを忘れないようにしよう。




復帰後の職場は、正直言うと少し空気が悪かったです。

挨拶を交わす上司や同僚の表情が、どこかよそよそしいような…そんな空気がありました。
でも、それは事前にしっかり話し合いをせず、突然のような形で休みに入ってしまった――
そんな自分自身の不手際が原因だったと思います。

「あのときちゃんと伝えていれば」

何度かそう思ったこともありました。

けれど、あれから4年。
今では、子どもの話で自然と盛り上がることも増えました。
急な体調不良で休むときも、「大丈夫?」と気遣ってもらえるようにもなりました。

最初から敵だったわけじゃない。きちんと話せば、理解は生まれる
この経験があったからこそ、そう思えるようになりました。


くー
くー

子どもと過ごせる時間は”今”しかありません。
家族とどう向き合うか――それは、自分の生き方そのものに関わってくる。
休暇を取ってみて、ようやくその意味を肌で感じることができた気がします。



使える制度は「今」しかない!

迷っているなら、一歩踏み出してみてください。

「制度がある人」は迷わず使ってください。
「制度がない人」も、どうか”できること”を見つけてみてください。

私も悩んだし、決して勇気があったわけではありません。
でも、あのとき「休もう」と決めた自分を、今では誇りに思っています。

必ず、その時間は”これからの人生を多く変える、かけがえのないもの”になります。


「できることを選んで」行動しよう

「会社には制度がないから”諦める”」ではなく、
「今できる方法を探す」ことが、家族との時間を守る第一歩です。

仕事は代わりがいても、
”今この瞬間の家族との時間”には、代わりがいません。

あの1ヵ月で、私の中の”育児感”は大きく変わりました。
そして何より、「家族になる」ってこういうことかもしれない――そう思えた日々でした。

育休でも、有給でも、あなたにできる範囲で構いません。
大切なのは、そばにいる「時間」を選ぶこと。

その選択が、きっとあなたと家族のこれからを支えてくれます。

「育休は取れなかったけれど、それでもできることはある」
そんな想いが、これからパパになる誰かの心に届きますように。

くー
くー

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
パパとしての一歩を踏み出す方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです✨️


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この記事を書いた人
くー

初めまして(^^)くーと申します♪
仕事と育児の両立に奮闘する現役パパ(4年目)です。
2021年に、最愛の第一子が誕生!
「家族の時間を大切に」がモットー✨️
子育ては、毎日悩みごとの繰り返し。そんな悩みごとのヒントになるような”道しるべ”を発信していきます。よろしくお願いします。

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