育休は取れなかった。それでも「1ヶ月の有給」で見えた、家族のかたち

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「育休じゃなくてもいい。とにかく、家族のそばにいられる時間をつくってほしい」

これが、私がこの3年間で強く思ったことです。

出産が近づくにつれて、妻の表情が少しずつ変わっていきました。
コロナ禍で立ち会うこともできない、病室に向かうのも一人きり。
無理して笑っているけど、どこか不安そうで…。

私は出産間近まで、「育休」という休み方にずっと悩んでいました。
職場の雰囲気や周りの目が気になって、言い出す勇気がどうしても出なかったんです。
それでも、有給を使って休むという選択は、私なりの答えでした。

どんなかたちでもいい。
迷っているなら、どうか「そばにいたい」という気持ちを大切にしてほしい。
きっと、見える景色が変わってきます。
あの1ヶ月が、私の人生を変えました。
今しか取ることが出来ないチャンス。
どうか、それを逃さずに――。

🖊️この記事でわかること

  • パパでも取得できる「育休制度」の基本と注意点
  • 育休を取れなかった私が、有給で1ヶ月休んだ理由
  • 出産・育児のリアルと、実際に休んで得られた気づき
  • 復帰後の職場の関係と、今だから思う反省と学び
  • 「休もうか迷っているパパ」に届けたい、私からのメッセージ
育休を取りたかった。でも、取れなかった私の選択。

「育休を取るか、取らないか」
子どもが生まれるとき、多くのパパが一度は考えるテーマだと思います。

実は私自身、”育休を取りたい”と思いながらも、制度を利用することができませんでした。
理由はシンプルで、職場の目を気にしていたから

男性が少ない職場で、育休を申し出ることに大きなハードルを感じていたんです。
でも、妻の妊娠と日に日に不安が増していく姿を見て
「どうしても家族のそばにいたい」という思いが強くなり、結果的に私は、有給休暇を使って1ヶ月仕事を休むいう選択をしました。

この記事では、私の実体験を踏まえた育児のためのリアルな休暇エピソードを混じえながら書いてみようと思います。
少しでも、あなたの背中を押せたら嬉しいです。

育休について知ろう!

育休制度とは、育児のため一定期間仕事を休むことができる制度です。
男女ともに取得可能で、法律上も会社側に取得を拒否する権限はありません。

育児・介護休業法では、原則として子どもが1歳になるまで(場合によっては最長2歳まで)取得できると定められています。

育休って本当に取るべき?メリットとデメリットを整理!

悩むポイントもありますが、
「家族のそばにいたい」という気持ちを持っているなら、その想いを大切にしてほしいなと思います。
私自身、あの1ヶ月が今でも忘れられないほど大切な時間でした。

男性の取得率

男性の育休取得率は、近年どう変わってきた?

制度が注目され始めた2022年以降、一気に利用者が増えてきました。

厚生労働省の調査によると、
男性の育休取得率の推移(令和4年度→5年度)は

令和4年度:約17.1%
令和5年度:約30.1%(調査開始以来、初の30%超え

「制度が整いつつある」だけでなく、「実際に取っている人が増えている」という実感を持てるのは心強いですよね。

これは、世の中の意識が少しずつ変わってきていることがうかがえます。

とはいえ、まだ約70%の男性が育休を取得できていないのも現実です。
私自身、制度を使えず有給を使う選択をしましたが、それでも家族との時間を大切にできたことが、今では何よりの価値に思えるんです。

🖊️ポイント
男性の育休取得率は、令和5年度で30.1%
過去最高となり、ついに30%を超えました!
(出典:厚生労働省「令和5年度雇用均等基本調査」の結果概要

「育休」と「有給」の大きな違いのひとつに、育児休業給付金の有無があります。
育休を取得した場合、雇用保険に加入している人で一定の条件を満たせば、育児休業給付金が支給されます。

🖊️ポイント
育児休業給付金は、開始から180日間は賃金の67%、その後は50%が支給されます。(出典:厚生労働省公式)
さらに、2025年4月からは支援拡充で最大で約80%相当の支給が可能になる見込みです。

育児休業給付金は、収入サポートとして心強い制度ですが、「全額補償」ではない点に注意が必要です。特に2025年4月からの80%支給は、育児と収入のバランスを考える上では、重要な改善かと思います。

一方、有給休暇を使うと、通常の賃金がそのまま支払われるのが一般的です。
たとえば、月給25万円なら取得日数に関係なく給与は減りません。
「減収ゼロ」を実現できますが、自分の有給を”消費”しているので注意しましょう。

休みを取る決断をしたのは、出産が間近に迫った頃でした。

正直、それまでずっと迷っていて、育休のことも頭の片隅にはありました。
でも、職場の雰囲気や、誰にも相談できなかったこともあり、育休という選択肢を”現実のもの”として捉えることができませんでした。

そんな中、家庭内でも日に日に張り詰めるような空気を感じていました。
妻にどれだけ励ましの声をかけても、どこか孤独を背負っているようにも見えたんです。
当時はコロナ禍の真っただ中であったため、立ち会い出産は叶わず、いざ入院となると、妻は病院でひとり不安と戦うことになることも分かっていました

「パパとして、私ができることは何か」

「何ができるか分からない。でも、そばに居ることで二人を助けることができるのではないか」

「どんなかたちでもいい。家族で過ごす時間が大切だ」

そう確信して、私は心を決めました。

育休を申請するタイミングとは?

法律上は「育休を始めたい日の原則1ヶ月前までに申し出る」ことになっています。
(出典:厚生労働省「育児・介護休業法」第5条

でも、実際にはもっと早めの行動がおすすめです。

理想のタイミングとしては、
妊娠後期(出産予定日のおよそ2ヶ月前~)には、相談を始めておくのがベストです。

理由としては、

  • 上司や同僚とのスケジュール調整が必要だから
  • 業務の引き継ぎをスムーズに行うため
  • 「急に言われても困る」という反応を防げるから

などがあげられます。

📅育休申請までのイメージフロー図

私の失敗談を通して伝えたいこと

私自身、出産予定日が目前に迫ってから慌てて動き出したことで、結局「育休制度を利用する」という選択肢が間に合いませんでした。

それでも、「家族のそばにいたい」という気持ちは強く、有給を使って1ヶ月休む決断をしました。

だからこそ、これからパパになる皆さんには――
「できるだけ早く相談してみる」ということを強くおすすめしたいです。

休み方は一つではありません。
でも、そばにいられる”時間“は有限なんです。

余談ですが…

退院後、妻から興味深い話を聞きました。
入院中に知り合った妊婦さんと、こんな話をしていたそうです。

私の主人も職場に無理を言って休みを取ったんです。本当に安心しました。

お互いに言葉には出さずとも、やはりパパが休みを取ってくれるだけでホッとできるようです。
話を聞いて、「パパがそばにいるって、本当に心強いことなんだ」と思いました。

いざ休みに入ると、不思議なほど職場のことは頭から消えていました
いえ、正確には考える余裕がありませんでした。

出産を終えたばかりの妻は、もうすでに身も心も限界だったと思います。
傷の痛み、寝不足、慣れない授乳、ホルモンの変化…
笑ってはいるけれど、どこか不安そうな目をしていました。

”のんびり育児”なんて言葉とはかけ離れたもので、
目の前には、泣き止まない小さな命と、それを支える妻がいる。

自分がどう動くで、家族の空気が変わってしまう。
そんな実感を持ちながら、一日一日を過ごしていました。

私にとっては、ここが”育児のスタート”。
でも、妻にとっては、”もうとっくに始まっていた育児の「第二ラウンド」”でした。

「育休を取った=対等なスタート」ではありません。
出産後のママは、心も体も限界まで頑張った状態から育児が始まります。
一方、パパは”万全の体力と準備”を持ったままスタートラインに立つことが多いのです。
これはもう、圧倒的なハンデを背負っていることを忘れてはいけません。

この気づきがあったからこそ、

「これは”手伝う”じゃない。”一緒に育てる”んだ」

そんな気持ちに変わっていきました。

夜泣き、オムツ替え、沐浴、寝不足…。
「育児ってこんなにハードなのか」と驚きながらも、
同時に、かけがえのない時間を過ごしていると感じるようにもなりました。

こうして、あっという間に1ヶ月の休みは終えました。
そして、いよいよ職場に復帰――
ただ、久々にスーツを着て、職場に向かう私はどこか落ち着かない気持ちでした。

復帰後の職場は、正直言うと少し空気が悪かったです。
挨拶を交わす上司や同僚の表情が、どこかよそよそしいような…そんな空気がありました。
でも、それは事前にしっかり話し合いをせず、突然のような形で休みに入ってしまった――
そんな自分自身の不手際が原因だったと思います。

「あのときちゃんと伝えていれば」

何度かそう思ったこともありました。

けれど、あれから3年。
今では、子どもの話で自然と盛り上がることも増えました。
急な体調不良で休むときも、「大丈夫?」と気遣ってもらえるようにもなりました。

最初から敵だったわけじゃない。きちんと話せば、理解は生まれる
この経験があったからこそ、そう思えるようになりました。

子どもとの時間は”今”しかありません。
家族とどう向き合うか――それは、自分の生き方そのものに関わってくる。

休暇を取ってみて、ようやくその意味を肌で感じることができた気がします。

使える制度は「今」しかない!

迷っているなら、一歩踏み出してみてください。

「制度がある人」は迷わず使ってください。
「制度がない人」も、どうか”できること”を見つけてみてください。

私も悩んだし、決して勇気があったわけではありません。
でも、あのとき「休もう」と決めた自分を、今では誇りに思っています。

必ず、その時間は”これからの人生を多く変える、かけがえのないもの”になります。

「できることを選んで」行動しよう

「会社には制度がないから”諦める”」ではなく、
「今できる方法を探す」ことが、家族との時間を守る第一歩です。

仕事は代わりがいても、
”今この瞬間の家族との時間”には、代わりがいません。

あの1ヵ月で、私の中の”育児感”は大きく変わりました。
そして何より、「家族になる」ってこういうことかもしれない――そう思えた日々でした。

育休でも、有給でも、あなたにできる範囲で構いません。
大切なのは、そばにいる「時間」を選ぶこと。

その選択が、きっとあなたと家族のこれからを支えてくれます。

「育休は取れなかったけれど、それでもできることはある」
そんな想いが、これからパパになる誰かの心に届きますように。

くー
くー

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
パパとしての一歩を踏み出す方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです✨️

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この記事を書いた人
くー

初めまして!くーです!
2021年に、最愛の第一子が誕生。仕事と育児の両立に奮闘する現役パパ(3年目)です。
「家族の時間を大切に」をモットーに、子育ての日常や気づきを綴っています。
子育ては、毎日悩みごとの繰り返し。そんな悩みごとのヒントになるような”道しるべ”を発信していきます。よろしくお願いします。

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